公的年金はいつからもらえるのだろうか?


まず、働いたことがない人や、ずっと自営業などでどこかに勤めた経験がない人は、今の現役世代なら原則、だれもが65歳から年金をもらい始める。

一方、会社勤めで厚生年金に加入して働いている人が年金をもらい始める年齢は、生まれた年によって違う

働く女性が受け取る年金額はどのくらいなのだろう。

参考までに、今の高齢者がいくら年金をもらっているか調べてみた。

2007年度の「公的年金財政状況報告」によると、厚生年金をもらっている人の平均的な年金月額は男性の場合、約18万2000円で、女性は10万6000円だ。

女性の平均的な厚生年金受給額は男性の6割弱と、かなり少ない。

「えっ! やっぱり、年金だけじゃ、ぜんぜん暮らせないわ」と思った人もいるだろう。

ただ、注意したいのは、女性が本格的に長期間働くようになり、男性と同じ仕事なら同じ水準の給料をもらうのが一般的になったのは、男女雇用機会均等法が施行された1986年より後だということだ。

つまり、今、働いている現役世代のシングル女性が年金を受け取り始めるころには、平均的な年金額はもっと高くなっている可能性がある。

ためしに、社会保険労務士の安田洋子さんに、モデルケースで年金額を試算してもらった。

参考にしたのは厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」。

厚生年金はざっくり言うと、働いた期間の給料の平均額をもとに計算する仕組みだ。

現在の企業で働く20歳から59歳までの女性が受け取る給料を平均すると、毎月の給料が約26万円、ボーナスは年間で約59万円になる。

20代など若い人は「私の給料はそんなに高くない」と感じるかもしれないが、だいたいにおいて給料は若いときに安く、40代ごろに高くなるようになっている。

年金の計算に使う給料の平均額は退職時までの平均なので、若い世代より少し高いのが普通だ。

この数字をもとに計算すると「大学卒業後すぐ就職して60歳で退職すると、65歳以降に受け取る年金額は150万円、月額に直すと約12万5000円」と安田さんは言う。

従業員1000人以上の大企業だと、一般に給料はもう少し高いので、20歳から59歳までの女性の平均的な給料は月約28万円、ボーナスは年約82万円だ。

「この場合、年金額は168万円、月額に直すと14万円」(安田さん)だ。

安田さんは「シングル女性の老後資金の柱となるのはやはり公的年金。長期的に制度がどうなるかは不透明な部分もあるけれど、そこをあまり考えても仕方がない」と言う。

制度の将来に不安を感じる人は多いが、やはり年金は老後生活の基盤として欠かせない存在のようだ。

「幸い、これからは将来の年金額を知る目安となる『ねんきん定期便』が届くので、将来の年金額を大まかに知ることができます。ぜひ、よくチェックしましょう」と安田さんは助言する